カフェインの効果・摂取量・依存度を論文から読み解いてみる

カフェインって日常的に摂取していますよね。コーヒー好きなら毎朝飲んでいるだろうし、お茶なんかにも含まれています。思い返せば、カフェインを取らない日ってありますかね。もしかしたらその毎日摂っているカフェインがあなたの体を脅かしているかもしれません。

この記事では、カフェインにはどんな効果があるのかを見ていきたいと思います。世間ではいろんなことが言われているけど、どんなものだろうか。

カフェインを摂取することによる効果

そもそもカフェインとは?ってことはWikipediaにはこんな風に書いてある。

カフェインは、アデノシン受容体に拮抗することによって覚醒作用、解熱鎮痛作用、強心作用、利尿作用を示す。コーヒーから分離されカフェインと命名された。主に、コーヒー飲料、緑茶、ウーロン茶、紅茶、ココア、コーラや栄養ドリンクなどの飲料、チョコレートなどにカフェインが含まれる。

Wikipedia

知っているようなものですよね。このカフェイン、他に一体どんな効果があるのだろうか。

カフェインで覚醒する

カフェインは摂取すると覚醒するなんていうけど、集中力の維持なんかに有効らしい。コーヒー一杯ぐらいらしいから集中したいときなんかに飲むといいのかもしれないですね。

コーヒー/カフェイン摂取と精神運動機能について、これまでの知見を総括した。カフェインの摂取は覚醒度や注意・集中力の維持や有酸素運動の向上に有益で、その有効性は50 mg(コーヒー換算で1杯)以上で現れる

注意力の向上

同じように注意力を向上してくれるといった効果も期待できる。

カフェインは特定刺激の検出精度および集中力の持続に 有効であり、レギュラーコーヒー1杯中のカフェインに相 当する75 mgにより、注意力の向上がみられた。しかし、 2杯超のコーヒー摂取では、1杯摂取時の効果を常に上回る というものではなかった(Quinlan et al., 2000;Smit and Rogers, 2000)。

コーヒー/カフェイン摂取と生活 - カフェインの精神運動刺激作用と行動遂行

カフェイン摂取で作業ミスや事故が減ったといったことも書かれています。

カフェインの中枢刺激作用(覚醒効果)は、個人の覚醒レ ベルが低下した状態、例えば、風邪による発熱時(Smith et al., 1997)や昼食後の傾眠時(Smith et al., 1990)などでは顕 著である。夜勤の場合、1日あたりカフェイン220 mg(おおよそコーヒー3杯に相当)を摂取している人では、作業ミスや事故が約半数にまで低下することが示されている (Smith, 2005)

コーヒー3杯って割と量ある気がするけど、作業ミスや事故が約半数まで低下ってすごいですね。

コーヒーで作業成績は上がる

コーヒーで作業成績があるといった報告は何かと出ていますね。これは単語を思い出す課題でカフェインを摂取するとどうなったのかが書いてある。

大学生を対象にした研究では、カフェイン200 mg(コー ヒー2~3杯相当)摂取後、15単語からなる6組のリストから 単語を思い出す課題が実施された(Capek and Guentheret, 2009)。それぞれの提示単語リストは、リスト内には含ま れていない実存の単語と関連していた。プラセボ摂取より カフェイン摂取の方が、学生は多数の提示された単語や 関連単語を多数思い出した。この結果から、カフェインは単語の記憶ばかりでなく、関連単語との関連推察をも促進すること、すなわち真の記憶(提示単語のみ思い出す)と誘発記憶(提示単語から別の単語を推定して表出する行為)の両方を促進するといえる

コーヒー/カフェイン摂取と生活 - カフェインの精神運動刺激作用と行動遂行

また、コーヒーかミネラルウォーターを摂取して計算課題を解かせた場合、どんな結果が得られるかといった検証もある。大学生62名(男性36名,女性28名,年齢20.8±3.3歳)を対象に行われた検証ですね。

対象者は,はじめにコーヒーかミネラルウォーター(ランダムに振り分けた)150ml を 摂取してもらい,急性ストレス(計算課題:内田クレペリン検査)を15分間実施した。20 分間のインターバルを置いた後,再度コーヒーかミネラルウォーター(はじめと異なる飲 料)150ml を摂取してもらい,同様の計算課題を実施した。

コーヒー摂取による作業成績の向上と ストレス反応の軽減

結果としては、コーヒーを摂取して計算課題を行った方が作業成績は上昇しています。

コーヒーに含有しているカフェインの効果として課題への集中力が増し,作業成績が上昇したことを示唆しているといったことが書かれていますね。カフェインの効果は偉大なようです。

こんなことも書かれています。

カフェイン投与により,自律神経活動が活性化すること が報告されている(種村ら,2012)。カフェインの薬理効果として,中枢神経の活性化, 注意集中力の向上,筋肉の働きを活性化することなどが明らかにされている(中 村,2011)。カフェインの摂取によって,脳内情報処理能力が亢進し,選択的注意力が高まったことを報告している(左達,2010)

  • 自律神経活動を活性化
  • 中枢神経を活性化
  • 注意集中力の向上
  • 筋肉の働きを活性化

これだけの効果が確認されているならカフェインの効果は偉大。別の論文でも同じような結果が書かれている。

平均的にみて,85点程度の正解数を得るとき,CAF群ではLESS群に比べて,およそ4点だけ高い得点を示す。このことは,実際問題としても,ある程度の意味をもつだろう.

コーヒーの効果-学生実習での試み

ただ、カフェインが絶対的な意味で計算能力を上げているかどうかは厳密にはわかりません。ということだそうです。

カフェインのデメリット

上記でカフェインを摂取することによってメリットがありそうなことはわかったけど、もちろんカフェインにもデメリットはある。日常生活の中におけるカフェイン摂取 -作用機序と安全性評価-にいくつかカフェインを摂取した場合の恐れが書かれているから、少しここから紹介したい。

不眠につながるかもしれない

まあこれはよくカフェイン取ると眠れないといったことは聞きますよね。やはり睡眠時間をきちんと取りたいときにはカフェインは控えた方が良さそうです。

カフェインが睡眠に悪影響を及ぼすことはよく知られ ている。例えば、成人では、100 mg 以上のカフェイン摂取 は睡眠潜時の延長、睡眠時間の短縮を引き起こすことが報 告されている(Landolt et al., 1995)。

不整脈を誘発するかもしれない

可能性だけど、カフェインの摂取が不整脈を誘発する可能性が示唆されているとか。

カフェイン 200~250 mg の 1 回摂取は血漿レニン活性、 カテコールアミン濃度、血圧を高め、コーヒー非常習の健 康人において不整脈を誘発する可能性が示唆されている (Robertson et al., 1978; Dobmeyer et al., 1983)。

血圧の上昇

これも聞いたことがあるかもしれないですね。カフェインによる昇圧効果。

健常人が200~250mg(コーヒーで2~3杯に相当)を摂取すると、収縮期血圧が3~14mmHg、拡張期血圧が4~13mmHg上昇すると報告した。血圧変化は血漿カフェイン濃度と並行し、変化は摂取30分後から出現し、60~120分後に最大となり、2~4時間持続した。カフェインの昇圧効果は、高齢者、カフェイン離脱中の者、身体的・精神的ストレス状態、高血圧者において顕著であった。高血圧患者を対象にしても、同様の血圧上昇が観察されている(Hartleyetal.,2000;Mesasetal.,2011)。

カフェインには注意力を高めてくれたりといった効果はあるだろうけど、もちろんあんまりよくない効果もあったりします。まあメリットだけがあるものなんてないですよね・・・

メラニンを拡散させる

カフェインにはシミの原因となるメラニンを拡散させる作用があるなんてことも言われているので、注意が必要ですね。

カフェインの依存度

ここで気になるのがカフェインの依存度の問題でしょう。カフェインは日常的に摂取しているけど、いつの間にか依存症のようになっていたらと思うと怖いです。ここにサルを用いた依存性試験の結果なんてものがある。

コーヒー/カフェイン摂取と生活 - カフェインの精神運動刺激作用と行動遂行 -

薬物と比べられていますが、他の薬と比べてそこまで強い依存性は持たないようですね。 サルを用いた依存性試験においても、カフェインの精神 依存性は著しく低いことが報告されているということなので、そういうことなのでしょう。

ちなみにこんなことも書かれています。

カフェイン 200 mg以上を常習摂取している一部の人では、カフェイ ン摂取の急激な中断後、頭痛、眠気、倦怠感、意欲低下と いった離脱症状が出現するが、いずれの症状もマイルドで、 短時間で消失する。

コーヒー/カフェイン摂取と生活 - カフェインの精神運動刺激作用と行動遂行 -

200mg以上を常習摂取していると、カフェイン摂取を中断するとあんまりよくない症状が出る場合もあるようですね。この200mgがどの程度かっていうのが気になるところ。

飲料中のカフェイン量を少し見てみましょう。

日常生活の中におけるカフェイン摂取 -作用機序と安全性評価-

もっと他の製品のカフェイン量も見たいという方は論文の中身を見てみるといいですよ。やっぱりコーヒーのカフェイン量は多いですね。さっき200mg以上のカフェイン常習摂取はよくないといったことを書いたけど、缶コーヒーを2缶飲んだら超えそうですね。

まとめ

今まで見てきたカフェインの良い効果をまとめるとこんな感じです。

  • 集中力の維持や有酸素運動の向上
  • 作業成績の向上
  • 自律神経活動を活性化
  • 中枢神経を活性化
  • 注意集中力の向上
  • 筋肉の働きを活性化

まるで薬のような効果ですね。ただ、カフェインには良い効果だけでなくあんまりよくない効果もあります。取りすぎてカフェイン中毒なんかにもなりたくないです。ちなみにカフェインとよく結び付けられて考えられるコーヒーだけど、コーヒーのポリフェノールはしみなんかに良い効果もあるみたいですよ。

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2019年7月16日