老化防止(アンチエイジング)にできることを紹介する

いやー老けたくないですよね。歳をとるごとにどんどん気にしてああこれこのままいくとどうなっちゃんだ・・・なんてことを考えてしまいます。そして調べるんです老けないために何をすればいいのかを。そうすると出てくるのがアンチエイジングという言葉。

そうだ、アンチエイジングに効果のあることをすればいいんだ!そうすれば多少はましになるかもしれない。抗酸化作用のある食べ物が良い・保湿すると良い・紫外線には気をつけた方がいい・・・調べると出てくる数々の対処法。

だけどすまないがこっちはある程度根拠がないと信じないんだ。だからこの記事ではアンチエイジングに効果のあることを自分自身で調べて結果を記したいと思う。調べるのは数々の論文から。

光老化を知る

人間は生きていれば時間の経過とともに老けていく。でも年齢を重ねる自然的な老化の他にもう一つ大きな影響を与えるものがある。それが光老化だ。言葉の通り光にさらされることによる老化。つまり紫外線による老化。どの論文を見ていてもこの紫外線による老化の影響は大体書いてある。

一時期ネットで話題になった太陽光を浴び続けた人物の写真を見て太陽光には気をつけようと思った人も多いことだろう。

左側だけ太陽光を28年間浴び続けたトラック運転手、顔の左右で老化に大きな差が(米研究)

この男性は28年間トラック運転手をしていた。自動車の窓から差し込む光をその間浴び続けた結果このような変化が表されたそうだ。左ハンドル運転らしいので、顔の左側に太陽光が当たっていたんですね。紫外線が与える影響というのはこれほど絶大。

こういった光老化は生理学的な老化に比べるとシワが大きいのが特徴らしいですよ。

紫外線は18歳までで人生の半分を浴びている?

人間は生まれてから18歳までの間に人生で浴びる紫外線量の半分以上を浴びてしまうと書かれていますね。

紫外線の遮断を徹底することが大切である(図-2).光老化は紫外線を浴びると直ちに発生するものではな く,長年の 紫外線ダメージが蓄積され,一定以上に達すると生じると言われている.「人は生まれてから18歳 までの間に,人生で浴びる紫外線量の半分以上を浴びてしまう」と言われている. すなわち,子供の時から紫外線対策 をしっかりと行えば,将来的に皮膚癌の発生を予防し,皮膚の老化を遅らせて, 長く健康な肌を保つことが出来る.「紫外線防御こそがアンチエイジングの基本 」と言われるのはこの為である.

皮膚科医が考えるアンチエイジング

確かに幼稚園・保育園・小学校・中学校・高校では外での授業がありますからね。紫外線を浴びる量はそれ以降の人生とは比べ物にならないでしょう。小さい頃は外でよく遊びますしね。紫外線対策は生まれた瞬間から始まっているのだ。

光老化を防ぐ方法

日焼け止め(サンスクリーン)を使う

よく紫外線対策で日焼け止めを塗った方が良いというのがあるけどあれは正しいようです。ある論文を抜粋するけど、実際にどの程度紫外線を浴びると影響が出るかなんて書かれているから面白いですね。

光老化の最適予防はサンスクリーンとなる.紫外線の影響は個人によって違うので最小紅斑量 (minimal erythema dose; MED)で計算する.年間に浴びる紫外線の量を計算すると平均的 な日本人の場合 200×MED ほどになる.光老化の影響がでるのは20歳過ぎであるので,20 年×200×MED= 4000 MED 以上浴びると影響がでる計算になる6) .した がって平均寿命ほどの 80 歳までに光老化の影響がでないようにするには年間 50 MED 以下にしなければならない.50 MED は真夏の晴れた日で 3〜4 分ほどの日光 照射量にしかならない.これでは外出自体不可能になるので,サンスクリーンが重要となる.

加齢に伴う皮膚の変化とアンチエイジング療法

この事実は威力ありますね。

平均寿命ほどの 80 歳までに光老化の影響がでないようにするには年間 50 MED 以下にしなければならない.50 MED は真夏の晴れた日で 3〜4 分ほどの日光照射量にしかならない

つまり光老化の影響を出さないためには一生暗闇の中にいろということですね。これは普通に生きていてもいなくても不可能でしょう。だからこの影響をより出さないようにするためにはサンスクリーンが重要だと。サンスクリーン剤というのは日焼け止めですね。

サンスクリーン剤(英: Sunscreen)は、皮膚に当たる紫外線から防御することで、日焼けや皮膚の光老化を予防するための製品である。日本国内法においては日焼け止め化粧品に該当し、単に日焼け止め(また、日やけ止めとも表記)とも呼ばれる。

Wikipedia サンスクリーン剤

じゃあ紫外線の影響を防ぐために最強の日焼け止めを塗って過ごそう!と思うかもしれないけど、それはビタミンDの欠乏となってしまう。紫外線はビタミンD生成に不可欠だからだ。

日本人は,日光暴露を最小限とした場合 10 μg/日が所要量である.ビタミン D は食事により摂取する経路と紫外線により表皮細胞で合成する経路があるので,日光暴露を少なくするとその分食事でとる必要がある.母乳栄養の 乳児では 1 日平均 2.5 μg の摂取が限界であり,残りは紫外線で合成する必要がある.そのため 1 日 10〜15 分 は日光を浴びる必要がある7) .サンスクリーンは確かに重要であるが,ビタミンの合成も念頭に入れ照射量を考慮する必要がある.

日焼け止めを塗るのもいいけど、ビタミンDの生成を妨げてしまうからその辺も気にした方が良いとということですね。

どんな日焼け止めが良いかというとビタミンCなど の抗酸化剤を含有するものが良いみたいです。

単に紫外線を遮断するだけでなく, 生じる活性酸素を消去するため,ビタミンCなどの抗酸化剤を含有するサンスクリーン剤が有効で ある.

高齢化社会を若々しく生きるためのアンチエイジング

シミにはポリフェノールが効果があるかも

もしかしたらシミにコーヒーが効く可能性もある。コーヒーのポリフェノールがメラニンの取り込みを抑制してくれるらしい。

しみの予防として近年コー ヒーが注目されている.コーヒーのポリフェノールが表皮角化細胞のメラニンの取り込みを抑制することが報告 されている6) .実際にコーヒーを多く飲む人は統計学的 にしみが少ないとの報告もある9) .適度なコーヒーの摂取は老化の予防になる可能性がある

もちろんカフェインの過剰摂取なんかになってしまったらどうしようもないからほどほどが良いでしょう。ポリフェノールはワインなんかにも入っているからお酒を飲むならワインが良いですね。

カテキンを摂取する

EGCgという成分が緑茶葉には含まれているんだけど、EGCgにはUVB照射によって皮膚が受ける影響を緩和する,もしくは回復を早める効果があることが示されていたりする。皮膚ガンの予防薬としても効果的なんてことも書いてありますね。

組織学的な優位差が報告されていることから,緑茶カテキンがアンチエイジング効果を期待できる成分であることは明白である。

カテキンの秘めたるパワー

お茶をほとんど飲まない・・・といった方はたまにはお茶を飲んでみるのもいいのではないでしょうか。

住む場所を変える

紫外線って言っても日本の地域で一定ではない。秋田と鹿児島では照射される紫外線の量は違う。そしてその差は年間約1.6倍だ。これだけ差があるなら肌のことを考えるなら住む地域を考えた方が良いです。

緯度が北緯39.43度の秋田市と31.36度 の鹿児島市の女性(6~80歳)それぞれ350人を対 象に,顔面皮膚の特定部位の色素班の面積と,しわ(深さ0.5mm以上,長さ0.5mm以上)を計測す るため,CCDカメラで撮影しコンピューターに取り込ませ,一定面積あたりのシミの面積としわの 数を両地域で比較した.なお,鹿児島は秋田に比 べ,年間紫外線B(UVB)量は約1.6倍である.鹿児島の女性では,20歳を過ぎるとシミが急速に増え始め,40歳ころには秋田の女性の60歳と同程度のシミができる.つまり20歳も早く光老化症状が進むことが明らかになった

高齢化社会を若々しく生きるためのアンチエイジング

これ本当なら恐ろしくないですか。同じ日本なのに地域によってシミができやすい地域としにくい地域があるなんてね。紫外線の影響がそれほど大きいということが分かります。

どの地域が美肌になるのか?

地域によって差が出るとするならどの県に住むのが良いのかもだいたいわかるのではないだろうか。ポーラの美肌県グランプリを見てみると美肌な県ランキング5位は以下のようになっている。

  1. 島根県
  2. 秋田県
  3. 石川県
  4. 富山県
  5. 京都府

美肌県グランプリ2018

島根県は美肌を保ちやすい気象条件を備えており、肌のうるおいとバリア機能の高さはダントツだということです。肌に命をかけるなら島根県に住みましょう。

CoQ10の摂取

CoQ10の摂取は強力な抗酸化作用を持っているようなので、取るようにしたほうが良さそうです。

CoQ10は細胞に不可欠のエネルギーATPを作り 出すための補酵素として注目されているが,同時に強力な抗酸化作用をもっている.また,CoQ10 は経年的に減少する.in vitroではあるが,CoQ10 は,真皮線維芽細胞の紫外線Aによるコラゲナー ゼのmRNA発現上昇を抑制する(図6).さらに HaCaT細胞や培養正常ヒト角化細胞の紫外線Aに よるDNA損傷(単鎖切断)を抑制することから, CoQ10が皮膚細胞でも抗酸化機能を発揮している と考えられる.したがって,CoQ10の経皮的塗布, あるいは経口的摂取による皮膚酸化の防止,つま りアンチエイジングが可能と考えられる. CoQ10は脂溶性ではあるが,分子量が約800と大 きいため,経皮吸収はよくない.しかし,0.3%の CoQ10エタノール液が豚皮膚を約20%透過し,表 皮有棘層に移行し,2%は真皮に達することから, ヒト皮膚での透過,吸収が期待できる.ヒト皮膚 に0.3%CoQ10クリームを7日間,毎日2回塗布する と,少量紫外線Aによる活性酸素の発生(微量発 光)を抑制でき,さらに眼瞼周辺のシワの深さが 6ヶ月間の塗布で有意に減少する

高齢化社会を若々しく生きるためのアンチエイジング

coenzyme − Q10に関してはこっちにもちらっと書かれていますね。

抗酸化療法の1つとして,coenzyme−Q10の補充が話題になっている.これはもともと細枹内に存在する酵素の1つで,活性酸素消去の働きがある.先ほど挙げたビタミンCやEが大事なのは,どちらにも抗酸化の作用があって,CとEでどちらも補完するものであり,CとEのコンプレックスを摂ることが非常に有効な抗酸化療法になる.

アンチエイジング医学の現況(押さえておきたい!心身医学の臨床の知17)

肌を大事にしたいなら森に住む

これはちょっと変わった面白い研究だけど、脳像や森には肌に良い菌が多いらしいので、森なんかに住んでみるといいかもしれません。

農場や森には肌に良い菌が多いことが判明

あと家に植物置いていない人は置いてみると良いかもしれないですね。

「自宅や職場に植物を置いている」 「花屋を訪れる習慣がある」人の肌には、農場や植物の周りによく見られる菌が多く、このような 習慣を通して良い菌を肌に取り込める可能性が見出されました。したがって、自宅に植物を置くと いった暮らし方の工夫でも肌状態を良くすることができると期待されます。

筋トレをする

さっきの植物の研究はポーラの研究結果らしいけど、こっちもポーラが出している記事で美肌には筋肉が関係するかもしれないということを示している。

美肌体質の秘密-筋肉が“鍵”を握ることを発見

シミができない体質の人は、生まれつき筋肉の性質が異なる可能性 があること、また、体重あたりの体幹と下半身の総筋肉量が多い人ほど、顔のシミが少ないとい う事実を明らかにしました。 身体の筋肉と顔のシミとの関係について、血液成分の解析と培養皮膚細胞を用いた検証を行っ たところ、筋肉で作られる「マイオネクチン」という物質が血液成分として皮膚に運ばれ、シミ のもとであるメラニンの生成を抑えていることが示唆されました。ヒトは自らの筋肉でシミ抑制 物質を作り出していたのです。 さらに、体の筋肉量が多いほど、シワ、毛穴の目立ち、色ムラなどが少ないことも明らかにな ったことから、筋肉は様々な美肌作用を秘めている可能性が示唆されました。

ポーラの出している論文は結構面白いのが多いから見てみると今までとは違った感覚で見れて面白いかもしれません。気になったら検索してみては。

まとめ

今までいくつか論文を見てきたが、紫外線に関しては至る所に書いてあってこの影響は無視することはできなそうだ。この紫外線を防ぐための方法を今まで見てきたものをまとめるとこうだ。

  • ビタミンCなどの抗酸化剤を含有する日焼け止めを塗る
  • ポリフェノールを摂取する・・・赤ワインやコーヒーに含まれている
  • CoQ10を摂取する
  • 島根県に住む・・・美肌県2018年1位
  • 森に住・・・肌に良い菌が多い
  • 筋トレをする・・・筋肉は様々な美肌作用を秘めている可能性がある

コラーゲンの摂取に本当に効果はあるのか調べてみた結果

2019年7月9日